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2007年4月の日記
 
2007年4月11日(水) 23:38

BGM 引きこもり男

「こんな所でウジウジしててもしょうがないわ!」



安子はついに家を飛び出るつもりだ。



引きこもり三年。

髪はとうに伸びきり、へその尾まで達している。





「少しでもいいの、前進するの私」



馬に念仏。耳にタコ。

藤子のそんな台詞(セリフ)を聞くのは、これでもう2回目だ。



秘密のトンネルに続くファスナーを閉じるや否や、藤子は秘密のトンネルに続くファスナーを開いた。



ガッと玄関の扉を開け、すくむ足を前に出そうとする。

しかし、その丸太の様な足はナカナカ言うことを聞かない。





「君にも、ご両親がいるんだから」



センター街へ出れば、安子にとってもはや魔の刻。シャレたビル街さえも、夜のチュメミン通りを連想さた。



「鳥山あきらが来る!」







「否、来た!」



そして次が安子の最後の言葉となる。











「ひとしれず〜

ごろうろっぷに刻まれて〜



春は散りゆく

それも良きかな〜」





安子、ケーズ電気への道中で果てる。

22才の夏であった。


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