〜伝説のカレーを求めて〜
そう、私がインドに行ってから ちょうど二年が経つ。
あれから幾度の 夏を迎えただろうか。
今、日記を頼りに 記憶をたどるインドへの道は、
一年前、鼻を頼りに カレーをたどったインドへの道に 戻りつつある。
一日目。
俺と
R(匿名希望)は、
インドへの航空チケットを握りしめ 列車に飛び乗った。
フライトは12時。空港までの所要時間は、
まぁ2時間!
ふと時計を見ると、
――9時――
R:
「ハハッ、まぁゆっくり行こうぜ。」
俺:
「油断しない 賢い選択かもな・・」
…そんな感じの事を言いながら、旅は始まった。
いざインドへ!
いざ都へ!
・・インド・・
なんてイイ響きだ。
なんだこの胸の高鳴りは!
思春期の俺達にとって なんてイイ響きだ!
…そんな事を言いながら、電車は品川駅に着いた。
次の特急は 成田まで直通らしい。
だが、都会に不慣れな二人は キップを買うのも あまり解らない。
緑の窓口で 相談すること、40分・・・
で、わかった事は、電車が
予約制だった事。
そして、
予約一杯だった事。
俺:
「やばい!時間が無い!!」
R:
「鈍行より早いの ないかな!?」
俺:
「タクシーとかどうかな・・」
R:
「だめだ・・今の時間 高速は渋滞してる」
俺:
「もぅキップ無いけど 乗り込んじまおうぜ!」
緑の窓口の人:
「・・・・・」
俺達(あぁ・・聞こえてるな・・これは・・)
そして俺達は、やむを得ず予定外の鈍行に乗ったのだ。
フライト時間は昼の12時。
だけど今は、
――11時――
Rは鈍行の運転手を脅して、鈍行を急行にさせる事をマジに考え、
俺は空港に電話して、飛行機を止める事をマジに考えていた・・・
頼む!
間に合ってくれ悟空!
――12時――
インドへの道はけわしかった・・・
インドへの道、完。
なんか俺、インド行きたくなってきた。
2日目へ。